未読の最近の本を読むため、最初の作品から読み返しているローレンス・ブロックのマット・スカダ―・シリーズ。
12作目の「死者との誓い」を読み終えた。
1995年のハードカバー。
当時すっかりこのシリーズにはまっていたので、ハードカバーが出ると買っていた。
1 過去からの弔鐘 (Sins of the Fathers)
2 冬を怖れた女 (In the Midst of Death)
3 一ドル銀貨の遺言 (Time to Murder and Create)
4 暗闇にひと突き (A Stab in the Dark)
5 八百万の死にざま (Eight Million Ways to Die)
6 聖なる酒場の挽歌 (When the Sacred Ginmill Closes)
7 慈悲深い死 (Out on the Cutting Edge)
8 墓場への切符 (A Ticket to the Boneyard)
9 倒錯の舞踏 (A Dance at the Slaughterhouse)
10 獣たちの墓 (A Walk Among the Tombstones)
11 死者との誓い (The Devil Knows You're Dead)
12 死者の長い列 (A Long Line of Dead Men)
13 処刑宣告 (Even the Wicked)
14 皆殺し (Everybody Dies)
15 死への祈り (Hope to Die)
16 すべては死にゆく (All the Flowers Are Dying)
17 償いの報酬 (A Drop of the Hard Stuff)
18 マット・スカダー わが探偵人生 (The Autobiography of Matthew Scudder)

この作品は、従来作品と違って設定がおもしろい。(読んだはずだと思うが、全然覚えていなかった)
年に一度に開催される「三十一人の会」という秘密の集会が事件の中心となっている。
スカダーがある会員から、ここの会員の死亡率が高いのではないかということで調査を依頼される。
亡くなった会員たちは、様々な形の事件や事故で命を落としていたので、事件性はあまりなさそうにも見える状況で、それほど乗り気ではないスカダーが調査を引き受ける。
年に一度、秘密の会を催す男たちの集まり「三十一人の会」。はるか昔より会員の代替わりをくり返しながら、現在の顔ぶれになったのは1961年。が、それから32年後、メンバーの半数が相次いでこの世を去っていた。あまりに死亡率が高いことに不審を抱いた会員の依頼を受け、スカダーは調査を始めるが...。ニューヨークに暮らす都市生活者の孤独を描きながら、本格推理の要素を盛り込んだ傑作長篇ミステリ。
事件と関係ない部分での登場人物たちの生きざまのようなものがしっかり描かれているところが、このシリーズの魅力だと思うが、それに加えて、この作品では秘密の集会にまつわる事件というところが非常におもしろかった。意外性もあった。
この作品では、マット・スカダーは55歳になっている。そして、このシリーズに以前から登場している、前から知り合いの女性とこの作品で結婚した。
登場人物の境遇もどんどん変わっている。
自分がこのマット・スカダーの世代になっているためか、大昔に読んだ時とは違った感じで続きが気になる。
このあたり以降の作品は全然内容を覚えてないので、初見くらいの感じで楽しめそう。
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