今年、最初に読み終わった1冊。横溝正史の『大迷宮』。
昨年2022年が横溝正史生誕120年で、角川文庫では横溝正史作品が復刻されているのを書店で見かけていたが、12月のTOEIC受験の帰り道、蔦屋書店でこの『大迷宮』を購入。
横溝作品は中学生のあたりに何冊か読んでいて、久しぶりに読みたいと思っていた。
背表紙はこんな感じ。
「金田一と怪獣男爵の対決が、ここに幕を開ける!」
本書を読み進めると、ストーリー展開などは面白いが、文体など大人向けではないことに気づいた。江戸川乱歩の少年探偵団シリーズを思い出した。
解説にはこのような記述があり、たしかに少年向けの作品であった。
ところで、そのような横溝先生の小道具使いの妙は、大人物の小説よりもジュヴナイルに一段と顕著に発揮されていると言っていい。「大迷宮」は、『少年クラブ』に昭和二十六年から一年間にわたり連載された長編である。
横溝正史作品と言えば、『本陣殺人事件』、『八つ墓村』などのイメージがあり、少年向けの小説があるとは知らなかった。
この『大迷宮』は、『怪獣男爵』の続編とのこと。
金田一耕助が登場するということで本書を買ったが、この前の作品の『怪獣男爵』もちょっと気になる。
たまには、こういう少年向けの軽めの本もよいかもしれない。
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