未読の直近の2冊を読むため、最初の作品から読み返しているローレンス・ブロックのマット・スカダ―・シリーズ。
11作目の「死者との誓い」を読み終えた。
本作品はPWA(アメリカ私立探偵作家クラブ)最優秀長編賞受賞作。
1 過去からの弔鐘 (Sins of the Fathers)
2 冬を怖れた女 (In the Midst of Death)
3 一ドル銀貨の遺言 (Time to Murder and Create)
4 暗闇にひと突き (A Stab in the Dark)
5 八百万の死にざま (Eight Million Ways to Die)
6 聖なる酒場の挽歌 (When the Sacred Ginmill Closes)
7 慈悲深い死 (Out on the Cutting Edge)
8 墓場への切符 (A Ticket to the Boneyard)
9 倒錯の舞踏 (A Dance at the Slaughterhouse)
10 獣たちの墓 (A Walk Among the Tombstones)
11 死者との誓い (The Devil Knows You're Dead)
12 死者の長い列 (A Long Line of Dead Men)
13 処刑宣告 (Even the Wicked)
14 皆殺し (Everybody Dies)
15 死への祈り (Hope to Die)
16 すべては死にゆく (All the Flowers Are Dying)
17 償いの報酬 (A Drop of the Hard Stuff)

弁護士のグレン・ホルツマンがマンハッタンの路上で殺害された。その直後にホームレスの男が逮捕され、事件は公式には解決する。だが、容疑者の弟がスカダーのもとを訪れ、ほんとうに兄が殺人を犯したのか捜査を依頼してきた。ホルツマン殺害の真相を追うスカダーのまえに、被害者の意外な素顔が浮かびあがってくる...。シリーズ中、最高峰と評されるPWA(アメリカ私立探偵作家クラブ)最優秀長編賞受賞作。
前の2作は、猟奇的な殺人事件を扱っていたが、今回は昔の作品の雰囲気が戻った感じであった。ホームレスの男性が殺された事件について、なかなか調査の進展がない中で、スカダーがしつこく調査を続けて行く。
マット・スカダ-・シリーズはどの作品も面白いが、PWA賞受賞作であるこの作品は自分の中ではシリーズ最高峰という感じではなかったかも。
スカダーは、以前の作品でも登場していた親しい人物から病気で余命いくばくもないと聞かされる。
そのあとのスカダ―とその女性とのやり取りやスカダーの思いはなかなか考えさせられるなと思った。
このシリーズの作品では毎回殺人事件が起こってスカダーが調査するが、この作品は特に死というものを考えさせる作品になっていたと思った。
色んな内容の作品があるが、マット・スカダ-・シリーズは面白い。
(↓↓ クリックしてもらえたら励みになります!)