『外国語上達法』は、アマゾンのレビューで高評価だったので読んでみた。
想像以上に良い内容だった。
1986年に発売開始された本で、かなり古い本であるが、英語を学習している人にはぜひ読んでいただきたい本である。
目次
目次は以下のようになっている。学習を始める前の目的や目標からはじまり、外国語学習について色々な角度で書かれている。
1 はじめに―外国語習得にはコツがある
2 目的と目標―なぜ学ぶのか、ゴールはどこか
3 必要なもの―"語学の神様"はこう語った
4 語彙―覚えるべき千の単語とは
5 文法―"愛される文法"のために
6 学習書―よい本の条件はこれだ
7 教師―こんな先生に教わりたい
8 辞書―自分に合った学習辞書を
9 発音―こればかりは始めが肝心
10 会話―あやまちは人の常、と覚悟して
11 レアリア―文化・歴史を知らないと
12 まとめ―言語を知れば、人間は大きくなる
内容
いいことが書いてあるなと思うと本に付箋をはるが、この本はかなり付箋をはった。付箋をはったところから、少し抜粋してみる。
筆者が天才と認める先生に、語学上達法について質問したときのやりとり。
「先生、語学が上達するのに必要なものはなんでしょうか」
「それは二つ、お金と時間」
語学の学習環境をお金をかけてでも整えて、それを無駄にしないように学習するということである。
自分の場合は、以前書いたように、英会話のイーオンに通っているときに同じことを思って、勉強していた。それなりのお金を払ってるので、お金と時間を無駄にしないように、できるだけ活用しようとしていた。
語彙について。
語彙に関してはこれまであまり無視されていたので、もっと関心を持つ必要があり、語彙の習得にもっと計画的に時間をかけることが絶対に必要である。
自分は、英検対策を通して語彙力が向上したと思う。英検は級が上がると、必要な語彙数が増えるので、そこである程度体系化された語彙の学習になっていたような気がする。
参考書などについて。
初歩の語学の教科書なり自習書は、薄くなければならない。語学習得のためには、ああこれだけ済んだ、ここまで分かった、一つ山を越えたということを絶えず確認して、次のエネルギーを呼びさますことが必要である。
これは、語学の学習を継続していくのに重要だと思う。語学学習は徐々にレベルがあがるもので成果はわかりにくい。なので、本を一冊こなしたなどの到達感は重要だと思う。
会話について。
外国語と日本語を置き換えてみれば明白だが、あの人は単語を知っているからとか、気の利いた表現をするからといって会話をするのではない。会話をすることによって新しいことを知り、考えさせられ、喜びを得るからこそ話をするわけで、ここまで来れば、もう外国語でする会話と日本語でする会話との間には何らの差もないのである。
ずっとHanaso英会話でレッスンを受けている。レッスンでは、表現や文法が間違ってるかどうも気にするが、内容が伝わって話がはずむかどうか、ということも結構気にしている。
もし、仕事で英語を使うとなると、正確な英語でなかったとしても、内容がきちんと伝わる方が重要だと思うので。
まとめ
・英語学習にまじめに取り組もうという人は、マストバイといってもよい本だと思う。
・英語学習を始めている人の方がなるほどと思うことは多いかもしれない。自分の語学学習の方法を見直せる良い本だと思う。
・この本に書かれている重要なことの1つが、語学が得意な学者の先生方でも語学の学習は時間がかかる、ということ。英語の上達には時間は必要。
・世の中で多くの人に良いと思われている問題集、参考書が必ずしも自分に合わないかもしれない。この『外国語上達法』のような本で、一歩引いて視野を広げて、学習の方法自体について考えてみると、学習がよりはかどるようになるかもしれない。
以前紹介した、 『頭のいい子の育て方』も学習法などについて具体的に書かれていて自ら勉強する大人にも十分役立つ本だと思う。
『外国語上達法』よりも、具体的な学習法やテスト対策について書かれていたりする。
こちらも買って損はない本だと思う。おすすめ。
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