最初の作品から読み返しているローレンス・ブロックのマット・スカダ―・シリーズ。
13作目の『処刑宣告』を読み終えた。
1996年12月に初版発行のハードカバー。
1 過去からの弔鐘 (Sins of the Fathers)
2 冬を怖れた女 (In the Midst of Death)
3 一ドル銀貨の遺言 (Time to Murder and Create)
4 暗闇にひと突き (A Stab in the Dark)
5 八百万の死にざま (Eight Million Ways to Die)
6 聖なる酒場の挽歌 (When the Sacred Ginmill Closes)
7 慈悲深い死 (Out on the Cutting Edge)
8 墓場への切符 (A Ticket to the Boneyard)
9 倒錯の舞踏 (A Dance at the Slaughterhouse)
10 獣たちの墓 (A Walk Among the Tombstones)
11 死者との誓い (The Devil Knows You're Dead)
12 死者の長い列 (A Long Line of Dead Men)
13 処刑宣告 (Even the Wicked)
14 皆殺し (Everybody Dies)
15 死への祈り (Hope to Die)
16 すべては死にゆく (All the Flowers Are Dying)
17 償いの報酬 (A Drop of the Hard Stuff)

新聞の有名コラムニストに届けられた匿名の投書。それは、法では裁けぬ“悪人”たちを“ウィル=人々の意志”の名のもとに処刑する、という殺人予告状だった。はたしてロビイストやマフィアの首領が次々と殺害されてゆく。スカダーは、次のターゲットとしてウィルの処刑宣告を受けた弁護士から身辺警護を依頼された。だが対策を練ったにもかかわらず殺人は実行されてしまう…。ニューヨークを震撼させる連続殺人予告の謎にスカダーが挑む!
この作品は、また今までとはガラッと違った設定であった。
法でさばけぬ"悪人"たちを殺している"ウィル"。その"ウィル"から殺害予告を受けた弁護士がマット・スカダーに身辺警護を依頼するものの、結局死んでいるのが見つかる。
マット・スカダーのシリーズは、解決のヒントが読者に提示されるような謎解きではないが、この事件についてマット・スカダーの話し相手が「それでも、あんたがエドワード・ホックやジョン・ディクスン・カーでないかぎり、密室殺人なんかは考えないだろ?」と発言していて、密室殺人設定が少し意識されている感じなのがなかなか興味深い。
作中に倫理的に問題があるとも考えられているある商売について書かれているが、これは訳者あとがきによると実際にアメリカに存在するものらしい。(この商売は「日本ではいろいろ規制があって難しい」と書かれていたが、AIに尋ねてみたら、日本では2022年以降に登場しているらしい)
マット・スカダーが複数の事件を解決するストーリーであったが、ラストはクリスマス時期の感動する一場面で終わっていた。
たまたまであったが、12月のクリスマスが近付いているちょうどよい時期にこの本を読み終えた。
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