フリーマントルの『消されかけた男』がおもしろかったので、続編の『再び消されかけた男』も一気に読んでしまった。
この本も大昔に買った本。
発行が昭和五十六年(1981年)で、平成六年・十六刷の文庫本。
本体466円、税込み480円。消費税が3%の時代の本。
前作で、閑職に追いやられていた腕利きのチャーリーが英米の情報部に対して大きなダメージをあたえ、追われる身となった。
組織力のある英米の情報部が行動に移してきたのに対し、圧倒的に不利な状況の中でチャーリーは対決を挑む。
米英情報部の首脳はおろか、大統領と首相まで交代を余儀なくさせられた『消されかけた男』事件から二年、閑職に追われた者たちのチャーリーへの怨みはますます募っていた。彼は大陸で逃避行を続けていたが、英国情報部員時代の上司の墓参を思いたち、妻の反対を押しきってイギリスに戻った。隠密裡の共同報復作戦を練りあげた両国情報部と、チャーリーとの対決が再び始まる。
断然不利な状況がずっと続く中、何とか勝ち目を求めてチャーリーが戦っていく。
チャーリーがどんどん追い詰められていき、かなりやばいんじゃないかという緊張感があって、引き込まれて読み進めてしまった。
結局、チャーリーはやられっぱなしではなかったが、ダメージも負ってしまう。
この本のクライマックスに差し掛かろうかというところを読んでいるとき、たまたまこの次の作品『呼びだされた男』の裏表紙の紹介文を見てしまった。そこに書かれていることはもしかしてこの本に関係することかもと思ったら、やはりそうだった。最後の意外性が少し薄らいでしまった。見るんじゃなかった。
そんなこともあったりしたが、この作品なかなか面白かった。
映画を見ているような感じの、エンタメ感のあるおもしろい作品だった。
次の『呼びだされた男』はこれまでの2冊と話が離れるっぽいので、少ししてから読もうと思う。
スパイ小説はなかなかよいかもしれない。色々読んで見たい。
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