英検では、2016年度からCSEスコアが導入された。
それまでの英検のテストでは問題の配点が決まっていて公開されていた。
例えば、リーディングの大問1の語彙問題は25問あるが、各1点で合計25点というように。問題冊子を持って帰れるので記入しておけば、正解が発表されるとリーディングとリスニングについては自己採点してスコアがはっきり分かった。英検1級のレベルを調整するのは、合格点の方で行われていた。つまり合格点がテストにより変動していた。
しかし現在のCSEスコアのシステムでは合格基準の点数が決まっている。例えば、英検1級では、1次試験で2028点が合格点。これが毎回固定の合格基準。一方、スコアの方が統計処理されてCSEスコアとして算出される。
自分は英検2級、準1級は以前の形式で受験した。英検1級はこのCSEスコア導入後にしか受けていない。
下記は、英検のウェブサイトからのCSEスコアについての説明の抜粋。
2.同じ正答数であっても回次によりスコアは異なります
スコアは各回の全答案採点後、統計的手法(Item Response Theory*)を用いてスコアを算出しているため、受験者の皆さまがご自身の正答数でスコアを算出することはできません。※Item Response Theoryとはテストにおける受験者の応答パターンを用いて、形式や難易度が異なるテストの結果を比較するための理論です。
(英検HPより 英検CSEスコアでの合否判定方法について)
https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/eiken-cse_admission.html
CSEスコア導入後に、自分は英検1級を2回受験しているので、1次試験のスコアについて比較してみる。
2016年度第3回
Reading 678
正解数 29/41 (大問1 16/25, 大問2 6/6, 大問3 7/10)
Listening 700
正解数 22/27 (Part1 9/10, Part2 7/10, Part3 5/5, Part4 1/2)
Writing 733
27/32 (内容 6/8, 構成 7/8, 語い 7/8, 文法 7/8)
2017年度第3回
Reading 690
正解数 30/41 (大問1 18/25, 大問2 5/6, 大問3 7/10)
Listening 684
正解数 19/27 (Part1 9/10, Part2 5/10, Part3 4/5, Part4 1/2)
Writing 717
28/32 (内容 8/8, 構成 8/8, 語い 6/8, 文法 6/8)
比較してみると、ReadingとLisningは、正解数が多いほうがCESスコアも大きい。しかし、Writingについては各観点の合計が27/32と少ない2016年第3回の方がスコアは733と大きくなっている。たしかに単純には素点からは、CSEスコアは算出できないようである。
CSEスコアのシステムだとどれだけ正解すれば1次試験に合格できるかわかりにくいが、上記の2回分の結果を見た感じでは、正答数が7割を超えるのが目安のようである。
受験したとき、どれくらいで1次試験合格するかよくわからず、2次試験の準備を本格的には始めにくくて困った。
英検1級受験者の方々には、参考にしていただければよいかと。